責任あるAI(レスポンシブルAI)への取り組み

責任あるAI(レスポンシブルAI)への取り組み

責任あるAI(レスポンシブルAI)の原則

Adecco Groupのパーパス、バリュー(価値観)、そして持続可能でかつ責任ある事業活動へのコミットメントに基づき策定され、Adecco GroupにおけるAIシステムの調達、開発、導入、および利用に適用されます。本原則は、情報セキュリティ、データ保護、知的財産、行動規範などに関する既存のポリシーに補完されるものであり、それらを代替するものではありません。

AI技術の利用および開発については、法令基準を満たすだけでなく、当グループが倫理的、包摂的、かつ公正であることを重視し、多様なステークホルダーからの意見を積極的に取り入れ、適切な分析や決定を行うことに努めています。これは、当グループのバリュー、特に「Inclusion」および「Customer at the Heart」を体現するものです。私たちは常にインテグリティと説明責任をもって行動し、協働するあらゆる第三者にも同様の姿勢を求めます。

Adecco Groupは、社会におけるAI、特に仕事の世界におけるAIに関する議論に積極的に参加しています。また、政策立案者との連携を通じて、責任あるAIの利用を可能にするための規制の整備を支援しています。

私たちの目標は、Adecco Groupにおいて責任あるAIの利用と開発を実現することです。

Adecco Groupにおける責任あるAI(レスポンシブルAI)とは

以下の5つの原則を順守することを意味します。

倫理性(Ethical)

倫理は、Adecco Groupの企業活動における根幹をなすものであり、AI技術の利用および開発についての最も重要な基本原則です。

私たちは、AIにおけるバイアスが、社会的に脆弱な立場にある人々の疎外や偏見、差別の助長に至るまで、深刻な影響をもたらす可能性があることを認識しています。
このようなリスクに対処するため、多様性とアクセシビリティを重視したインクルーシブなAIの実践を推進するだけでなく提唱し、こうした技術を使用するすべての工程において、関連するステークホルダーが関与し、配慮されるようにします。
インプットでのデータの公平性とアウトプットにおける公平性の双方を目指し、公平で公正な結果を得られるように努めます。データの公平性には、表現や特徴の公平性とアウトプットの公平性の両方が含まれます。データの公平性が確保できない場合(技術的またはその他の制約による場合など)には、結果の公平性をより厳格に管理します。
特に、採用や選考、昇進、雇用契約の終了、業務の割り当て、パフォーマンスのモニタリングや評価といった人事プロセスにおいて利用されるAIシステムについては、意思決定に常に人間が関与することを目指しています。

人間中心であること(Human-centric)

当グループが開発し利用するAIシステムが、危害を及ぼしたり助長したりすることのないように努めます。これには、人間の尊厳と精神的・身体的な健全性を保護することも含まれます。
AIシステムは、将来の世代を含むすべての人に利益をもたらすものであるべきだと考えています。AIシステムの利用・開発・評価において、文化的背景や言語の違いを十分に配慮します。
私たちは導入・活用するAIシステムが持続可能なものであることを重視しています。パートナーの選定やソリューションの構築・運用方法を含め、社会的・環境的な影響、リスク、機会を慎重に考慮し、責任あるAIの活用に取り組んでいます。

透明性を保つこと(Transparent)

透明性は、理解や信頼、公平性、説明責任を促進するうえで不可欠であり、AIシステムの開発・利用に関わるプロセスは、明確で開かれており、理解しやすいものであるべきです。私たちは、AIシステムの影響を受けるすべての人々(従業員、求職者、派遣社員など)に対して、AIの利用についてわかりやすい言葉でオープン、かつ明確に説明します。
こうした技術の機能や利点、意図する目的、制限、および利用データについて明確に説明し、AIにより自動化された結果や判断についてもわかりやすく説明します。AIシステムの判断基準とアウトプットを人間が合理的に理解し、異議を申し立て、検証できるように、必要に応じて人間が介入できるようにします。
透明性は、利用者がAIシステムと直接やりとりをする際に、事前にその旨を明示することから始まります。また、その有効性を損なわない範囲で、可能な限りよりシンプルで説明しやすいモデルを優先的に採用します。

安全であること(Safe)

私たちは、データ、AIシステム、およびそれらが保存・運用される環境の安全性とセキュリティを確保し、技術的な堅牢性も確保します。AIシステムのすべてのライフサイクルにわたり、その開発および利用を管理できるように、品質管理とリスク管理システムを整備します。

具体的な取り組みは、下記のとおりです。

  • 導入するAI技術が安全に利用できること、およびそれらの技術が設計の本来の目的を逸脱しないようにします。
  • AI技術におけるデータ入出力を保護するために、市場をリードする情報セキュリティ基準を適用します。
  • AI技術の監視と管理を、そのライフサイクルを通して行います。
  • 当グループの従業員、求職者、派遣社員、クライアントに対して、AI技術に関連する潜在的なリスクを排除・低減するために、最大限努めます。
  • 重大な懸念がある領域への警戒を怠らず、AI分野における最新動向を常に把握します。
  • 強靭で安全なAIシステムを構築し、不正使用やインシデントが検出された場合の代替プランを整備します。

法令順守(Lawful)

  • 当グループは、AI技術の開発・利用が、データ保護法、プライバシー法、差別禁止法、知的財産法、およびAIに関する法律を含むすべての適用法を遵守します。
  • データセットとアルゴリズムから実際のまたは潜在的なバイアスや差別を特定し、それを取り除くための措置を講じることで、AI技術の利用がユーザーにとって公正であり、人種、民族、性別、国籍、性的指向、障がい、政治的・宗教的信条を含む慎重に扱うべき属性に基づいて不当な影響を及ぼさないよう努めます。
  • AI技術のガバナンスに責任を持ち、運用化されるAIソリューションの継続的な品質管理を確保します。
  • AI技術の利用において、「世界人権宣言」および「EU基本権憲章」に定められた基本的人権を尊重するとともに、「国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」「国連グローバル・コンパクト」ならびに「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」などを指針としています。